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「中学生は有意義な三年間が過ごせる高校へ,高校生は可能な限り希望の大学や進路へ」を最優先に,塾生一人ひとりに最適な指導法を考え,無理なく進めます。
一般に,有名進学校については
「良い大学に行ける」「将来に有利」
など,夢のような話ばかりが先行して伝わっている
ようですが,特にこれから高校進学を迎える中学生
やそのご家庭には,
「有名進学校の生徒は,みんな良い大学に行ける」
かのように更に誇張して伝えられ,高校名が受験の
ためだけの指導者側の都合の良い道具として利用さ
れていると感じることが多々あります。
しかし,公立高校の場合,トップレベルの進学校
であっても,こうした話のほとんどは,その高校の
ほんの一部の生徒達(2割程度の成績上位者)が残
した実績に過ぎず,中学生への高校受験情報として
は,極めて不適切な内容だと言えます。
レベルの高い進学校は,中学校よりも遥かに過酷な学力競争の世界で,中学校では学年上位の成績だった人が,自分な
りに頑張っても, その高校内では200番台,300番台の成績に,また入学早々からすでに授業の内容や進度に付いて行け
ないなど,中学校時代には経験したことのない辛い状況が,半数以上の人に普通に起こります。
その一方で,平然と努力を維持できる目的意識の高い人,マイペースで苦も無く上位の成績を取り続ける有能な人など
,根本的に他の人とは心や頭の構造が違う別格な人もかなりいます。
もちろん,「自分は才能がある」などと勘違いをしているような人はアッという間に置いて行かれるでしょうし,すべ
ては本人の能力と努力次第ですから,知名度やレベルなど,高校の世評やランクは何の保障にも助力にもなりません。
中学校では成績優秀で「頭が良い」と言われた人が,高校の授業に付いて行けない,自分よりも成績の良い人がゴロ
ゴロいるなど,想像もしなかった厳しい現実を,すぐに受け入れるのは難しいことですし,
「人は人,自分は自分」「学校は学校,私はマイペース」
と少し開き直って心をリセットできればいいのですが,不安や焦りが大きければ,それも難しいことだと思います。
そうした日々重苦しい空気の中での高校生活は,やはり健全なものとは言えませんし,状況によっては,自分を見失い,学習意欲や目的意識まで失くしてしまう事態にも繋がり,高校の継続さえ危うくなることもあるでしょう。
また,特にここ数年,高校から新規入塾する子供達には,こうした状況が急増しているように感じています。
子供達にとっては,将来への布石となる大切な三年間であり,高校へ進学してからでは,後戻りができません。
その意味では,受験校を得点力だけで安易に決定するのは危険なことで,高校の知名度やレベルに対して過度な期待をしない,ご家庭の冷静な判断も必要でしょうし,子供達の性格や適応能力への配慮も欠かせない要素だと思います。
また,レベルの高い進学校を目指す中学生には,夢のような話よりもまず高校入学後の厳しい現実をきちんと伝えるべきであり,それを知らされずに,ただ夢のような話だけを聞かされ,頑張って合格した結果が,不本意なままに終わる三年間では,「中学校時代に聞いていた話と全然違う ! 」ということになりますし,高校進学時の志望校選択については,指導者が深く関わることも多く,安易な指導ミスを子供達一人が三年間背負わされる事態は未然に防ぐべきでしょう。
人は,適した環境があってこそ本来の能力が活かされるものだと思いますので,無理をせず,有意義な三年間が過ごせる高校へと進み,そこで存分に自分の可能性を試した方が,大学進学はもちろん,結果として得るものは多いはずです。
有名進学校は,「合格すればもう安心」ではなく,「合格してからが何倍も大変」です。
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